太鼓館 西園寺穂純
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西園寺穂純の新居浜太鼓祭り回想録(1)

 

 

(序

 

●これは西園寺穂純の新居浜太鼓祭り観戦記であります。何とか昭和36年から日記やメモと脳内記憶を最大限駆使し、時には写真や新聞記事を参考にしながら「この年にはこんなことがあった」ということを書き綴ったものです。

 

 

(昭和30年後半概観

 

●この頃は未だ全市統合祭りとはなっておらず、1013,14,15日の3日間が八旛神社祭礼だった。そして、15,16,17日が中萩の祭りで、17,18,19日が新居浜祭りだった。八旛祭りと同じ日程で多喜浜祭りも行われていた。八幡祭りには神郷分の太鼓台も参加していて、田之上太鼓台・松神子太鼓台・又野太鼓台・楠崎太鼓台の4太鼓台が高津・垣生の5太鼓台と共に統一行動をとっていた。

 

●初日は最初に氏参りをした後自由行動で、2日目は午前中に垣生のエビスセンター前に集合した後下原のバス停から宇高を経由して沢津に出て、新高橋上に並んでいた。午後は再びエビスセンターから江の口を西にとって田之上は榎本広場に入った後、もう一度江の口から一路多喜浜駅前に入っていた。この時には多喜浜祭りの太鼓台も合流することもあった。3日目は午前中に宮神輿のお供を名部落ごとにした後、午後はエビスセンター前に集合した後宮入りとなっていた。

 

●当時の澤津太鼓台は天幕が今と同じ赤白市松模様で、括り巻布の色は黄色、法被は紫色で背中にはひらがなで「まつり」と記されていた。幕は布団締めの龍が大きく恐らく山下系の作品だったのだろう。何と言っても上水引と高欄幕との間に10p程の隙間があってそこから赤地の布に金刺繍が施された一枚物の水引幕が顔をのぞかせる「二重面」となっていたことが最大の特徴であった。

 

●当時の宇高太鼓台も先代のものと見た目において殆ど変らず、赤白緑の3色の縞模様がポイントで高欄正面の羽を大きく広げた飛龍の幕が印象的であった。

 

●当時の町太鼓台は飾り幕がかなり古く、天幕は今と同じ赤白縞で川東地区では唯一図柄であった。高欄幕には師子遊びの幕があったのを覚えている。括り巻布の色は年によって青であったり黄色であったりした。白色の年もあったと思う。指揮者の手旗の色は青だった。

 

●本郷太鼓台は昭和38年に上水引と高欄幕を新調する。天幕は赤白市松で、手旗は紫、括り巻布の色は緑色、何と言っても黒法被がカッコ良かった法被の襟文字は平和だった。

 

●山端太鼓台は、いつの頃からか本郷太鼓台と同じ様な色模様となったが、当時は括り巻布も幕の貫きも桃色を施していた。昔から武者絵の幕があったと思う。紺色法被が渋かった。

 

●当時の神郷分の太鼓台の特徴はあまり覚えていないが、田之上太鼓台は赤白青の三色市松の天幕で、高欄に名古屋城の幕があった。松神子太鼓台は法被が紫色で澤津と良く似ていた。又野太鼓台は一回か二回しか見た覚えがなかった。白っぽい色の法被だったと微かに記憶している。楠崎太鼓台は今と変らぬ青房で、法被は青色と黒色の物があり背中の文字は丸に楠の字だった。天幕は赤白青の三色市松だったと思うのだが、記憶違いだろうか。重旗も部落独自のものではなく日の丸と旭旗とを組み合わせたものだった。

 

●八幡祭りはこの9台の太鼓台で統一行動をしていたが何故か多喜浜の新田太鼓台もこの統一行動に参加しているのを見たことがあった。年によって参加している年と参加していない年があった。新田太鼓台の幕は相当古く幕の裏が赤色だった。この太鼓台の天幕は変っていて、赤白の市松ではあったが正方形ではなく長方形だった。忘れてはいけないことに、この太鼓台には旗が無く九重の上には竹笹が飾られていた。

 


 

 

昭和36 13()14()15() 保育園児

 

●流石にこの年あたりは記憶が薄れており(確実にこの年だとは断定できないのだが)、最終日に田之上太鼓台が宮入り前にケンカをして舁き棒を折り、宮入りを断念し神社の県道より南側で布団〆無しで立往生していた姿を鮮明に覚えている。相手は松神子太鼓台だったのだろう(未確認)。

 

1961

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昭和37 13()14()15() 小学1年

 

●2日目に澤津本郷が江の口あたりでケンカをして3日目は運行停止になっていたが、解体はせず自治会館で鳴り物だけ鳴らしていた。3日目は予想どおり神社境内で山端が対峙したが、それぞれの太鼓台に友好関係にある澤津と本郷の太鼓台の舁き夫が自分の法被のまま加勢し、なかなか面白かった。町と山端の対戦は小競り合い程度だった。最終日八旛神社は肌寒かった。

 

1962

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(天気表出典goo松山の過去の天気)

 

 

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